ラシーンとお別れしました

2020年3月22日。

僕は5年と5ヶ月乗ったラシーンを手放しました。

最後は、業者の方に引き取りにきていだき、走り去っていきました。

後ろ姿とても小さく見えました。こんなに小さい車だったんだな。乗っているとわからないものですが、そんな印象を覚えました。

楽しい思い出をたくさん作ってくれたラシーンですが、断腸の思いですが手放しました。

結構悩んだ末の決断です。

このブログもほぼ放置状態で、二年ぶりの投稿がこんな形になってしまい申し訳ありません。ラシーンを降りるにあたって、気持ちを整理するためにも文章に残しておきたいと思います。

振り返り

自分のラシーンですが、2014年の10月にうちにやってきてから、5年以上が経ちました。

もともと自分とかみさんは「パオ」が欲しかったのですが、流石に古いことや3ドアに対する不安感などがあり、なかなか踏み込めずにいました。

そんな中、デザインとオリジナリティと、最低限の機能を絶妙にバランスさせたのがラシーンでした。あのタイミングでラシーンをヤフオクで落札し、購入したのは最高のチョイスだったと今でも確信しています。

購入から２年後に長男が生まれ、彼が生まれて最初に乗った車はラシーンになりました。

毎日の通勤と保育園の送りに使い、いろんな所に行き、たくさん思い出ができ、長男もラシーンが大好きになりました。

自分で車を整備していくことの楽しさや、仲の良い自動車整備工場さんとうまく付き合いながら、車を維持していく面白さを教えてくれました。

ただそんな中でも、今回手放すことにしたのは、いろんな理由があるからです。いくつか列記したいと思います。

故障が多発

最初に申し上げておきますが、これはラシーンが壊れやすいとかではなく、単純に古くなったのが一番の理由だと思います。

流石に製造から20年が経過しており、この1年くらいでだいぶガタを感じるようになりました。

アイドリング

アイドリング時に車全体がプルプル震えたり、ダッシュボードから音がするなどの状況が顕在化してきたため、エンジンマウントも劣化してきたのだと思います。

またタコメーターも、あらぬ回転数を指すようになりました。イグニッションオンした途端1500rpmを指して、その後回転を上げると針が踊るように動きます。
これ十分にエンジンが温まると元に戻ることが多いので、おそらくハンダや素子にクラックや浮きが発生して、ノイズが出ているのだと思います。それを拾って暴れていると推定しています。
タコだけ交換はできるんですが、中古品とのリプレイスになるため、あまり気が進まずそのままにしていました。

車体系のガタ

サスペンションも抜けを感じてきました。全体的に走りのシャキッと感が薄れてきています。交換を考えたのですが、KYBのやつで工賃込み10万円くらいはする様子。結構高いです。

それに下回りのサビや腐食も出てきていました。もともと雪が多い地域を走っていたので、融雪剤に依る塩害でダメージを受けていたようです。
元々当時の日産車は、あまりサビに強くないとは言われてましたが…。

始動性の不調

エンジンが朝一はすんなりかかるけれど、ホットスタートでかかりが悪くなるという不具合。コレには精神的にかなり悩まされました。

一年くらいかけて、徐々にひどくなっていきました。

最初はコンビニで買い物を済ませて再始動するときにかかりが悪いくらいで、半日放置した会社帰りには問題なく始動していました。それがだんだん酷くなり、会社帰りでエンジンが冷えているのにかかりが悪いという謎の事象に変化していきました。
翌朝の一発目は調子がいいんです。なぜか。

最終的にほぼ100%始動できるんですが、キュルキュルと長く回し続けるのは気持ちがいいものではありませんでした。

整備工場さんと何度も相談、打ち合わせ、整備をしたのですが、原因が全く特定できなかったのも不可解でした。

電気系統

• 電気系はプラグにプラグコードにデスビの点検をして問題なし。
• バッテリーもOK。

吸気系統

• エアクリーナーも清掃して、エレメント交換も実施。
• エアフローメーターやセンサーも交換。
• O2センサーも異常なし
• そもそもチェックランプの類は点灯していませんでした。
• 日産ディーラーでテスターを当ててもらっても、異常な数値は出ませんでした（テスターだけで一万円近く取られました（涙））

エンジンの圧縮

• 圧縮は既定値通りで抜けは有りませんでした。

燃料系統

• インジェクターの補正値はディーラーで確認しOK
• 燃料圧力を管理する、プレッシャーレギュレーターを交換
• フューエルフイルター交換

ここまでやって、解決には至りませんでした。

始動性だけが悪く、中間加速や最高速での息つきもないので、燃料ポンプも大丈夫そう。

フューエルワンを二回連続入れたら多少改善したので、やはり燃料系統のつまりなどの可能性は高い・・・・のですが、まともな状態に持っていくには、ここからかなりのお金と時間をかけなければいけない状態になっていました。

狭く感じるようになった

次に大きかったのは、大人二人と乳児だったら何も問題なかった室内が、次第に長男が大きくなるに連れ狭くなってきた事です。

３歳になると、かなり足が伸びるようになります。

助手席の後ろに座らせると、席の背面を蹴るようになりました。ジュニアシートにしたら改善するかもしれませんが、根本的な解決にはならなそう。

元々さほど広くないラシーンの室内ですが、家族のスタイルが変わるに連れ、マッチしなくなってきたのを感じていました。

勿体無い

最後に自分が抱いていたのは、もったいないなぁという感覚でした。

この一年くらいのラシーンの使い方は、

• 4kmくらい離れた保育園に送る
• 保育園から3km位の職場に向かう
• 勤務後、職場から2キロ位の家に帰る

このループでした。

暖気もあまり終わらない状態で、ショートトリップを繰り返すシビアコンディションです。正直消耗させるような走行モードなので、この使い方をラシーンにやらせるのは「酷」だなあと思っていました。

何かもったいないよね、と。

例えば数十万円かけて直したとしても、生活のパターンからズレ始めている車で、なおかつ使い方がシビア。

となると、これ以上維持するのは、ちょっと難しいんじゃないかなぁ。なんて思ってしまったんです。

引き継ぐ、譲渡する決断

むしろプロ／専門店に洗いざらい見てもらって、必要なリペアをして次のオーナーさんに心機一転乗ってもらったほうがいいんじゃないかな？と思いました。

そのほうが、このラシーンの命を繋ぐという側面でも、良いことなのではないか。

そんな形で調べた結果、大阪のチャチャイモトクロージンクさんがメールでの査定をやってくださっている事を知りました。

相談した結果、走行距離と状態を反映した上でも、かなり良い値段をつけていただいたので、買い取っていただくことにしました。

最後の思い出

最後に個人的に好きな阿字ヶ浦海岸にラシーンで遊びに行きました。

このサンドベージュの色。砂浜とよく似合います。

ラシーンは、本当に自然と調和する車でした。

単体で見ても魅力あふれるデザインですが、山や水辺に停まると、周囲に溶け込む力を持つ不思議な車です。

この感じが僕はとても好きでした。

翌日は洗車場で車の汚れを落とし、内装も掃除機をかけました。

水振きもしました。思った以上に細かいところが汚れていました。

拭き上げて、手を動かして初めて、細かいところが分かるんだと、最後に気づかせてもらいました。

中の荷物をすべて下ろし、可能な限りきれいにして、引き渡せる状態で翌日を待ちました。

そして翌日。

業者さんが来て、運送前チェックの完了と、それを証明する書類にサインをした後、ラシーンは僕らの元から去っていきました。

すごく天気が良くて暖かく、見送るには最高な日だったと思います。

お店でしっかり整備されて、また新しいオーナーさんの元に行って愛されてほしいなと思います。

最後に

これで、僕のラシーンライフは終わりです。

ただですね、少し時間がかかるかもしれませんが、このブログは整理して残しておきたいと思います。
アーカイブとしては貴重な情報もあるかと思いますし、放置状態になってからも少し整備した中身はあり、それについても記事にできるよう写真は収めています。

欲を言えば、もう少しカテゴリ分けしたり、文章を整理したりして、これからもラシーンに乗る方の役に立つような情報を残しておきたいと思っています。

それでは、長くなりましたが以上です。

ありがとうございました。