前回の記事まで、マフラーの亀裂部分のパテ埋めが完了しました。
ここまで来れば、ほぼ完全に折り返しポイントは過ぎました。
新しいマフラー
ラシーンの純正マフラーです。こちらのこれもヤフオクで購入しました。
購入金額は、5000円+送料2000円位。購入元が中古部品屋さんだったので、梱包料含むという形で結構送料が高め。
多少振ったらチャプチャプという音がして、水が入っているのが確認できました。でも、全体的に腐食もなく非常にきれいな状態の品でした。安いのは2000円位で売っていたりするんですが、さすがにサビが大きかったり状態が悪そうなのが多いです。安かろう悪かろうではなく、ある程度のクオリティのものを購入しました。
ちなみに、純正部品番号は「20100-53C26」で2015年1月現在 48000円位。
1.5L, 1.8L, 2.0Lの3つのグレード共に同じマフラーです。
実は、同時期にスピードウェルさんのステンレス製リプレイスマフラーが出品されていて、ちょっと狙っていました。
スポーツマフラーやホイールなどのアフターマーケットパーツで有名な、5ZIGENさんとのコラボ商品で、軽量かつ2.5馬力UPするとか言う触れ込みのマフラー。15000円位だったら購入しようかなぁ、と思っていたんですが、最終的には35000円を超える値段で落札されていました。
やっぱり人気なんだな~。見ている人多いんですね。。
新品マフラーの取付準備
で、これが購入したマフラーの取付フランジ部分です。
以前の記事に書いた、取り外したマフラーのフランジとは全く違うコンディションです。
キレイキレイ。十分十分。
ですが、若干サビというか汚れが見られたので、真鍮ブラシでしっかりキレイにします。
この後しっかり洗浄して、ネジ部の準備は完了です。
その後、フランジナットを買いにホームセンターに行きました。
これは自分の勉強不足だったんですが、
フランジナットって一般には売っていないんですね
知らなかったです。正直びっくりしました。仕方なかったので、M10の細目(ピッチ1.25)ナットを購入しました。
残念ながら黒染めの鉄製です。ステンレスが良かったなぁ。。
【※注意】
日産・スズキ・スバルは細目の1.25ピッチ、
トヨタ・ホンダ・ミツビシ・マツダ・ダイハツは通常の1.5ピッチです。
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取り付け前、最後の処理
前回補修したマフラーのフランジ面ですが、手で塗りつけたのでボコボコの状態です。
サンディングメッシュシートを購入しまして、荒目の150番でゴリゴリと削ります。
面出しを拘る人は、このメッシュシートをかまぼこ板のような板に貼り付けて、平面的に力をかけるましょう。今回はそこまで実施しなかったんですが、
若干白くなっている部分が、削れた部分です。ここからもう少し削りこんで、もうちょっと面出しをしました。おもいっきりナットを回して荷重をかければ、ある程度はシールしてくれると思うのですが、出来るだけのことはやるッ!て感じです。
取り付け開始(吊りゴムで吊るす)
先ほど真鍮ブラシでキレイにしたボルトに、細目のM10ナットを取り付けます。
ナットのかじりを防止するため、 ボルトをパーツクリーナーで洗浄後、先端にモリブデングリスを薄く塗ります。耐熱温度は200℃。マフラーのサイレンサー近傍がそこまで温度が上がるとは思えないので、これで大丈夫でしょう。
もしマフラーを外す場合も、何もしていないよりはキレイに回るはずです。
マフラーの吊りゴム。
今回、4個中3個を再利用しました。
取り付け前に、ステーと吊りゴムの穴にラスペネを噴いて潤滑させます。取り付けの際に、結構粘ったり引っかかったりするんですが、ラスペネ噴いておくだけで作業効率がUPします。全部で吊りゴムは4個有ります。
吊りゴムって基本的に3個入りなんですよね。4個必要だと微妙です。ちなみに純正部品番号は「20651-50A01」で、1個650円位です。
柔らかくてブニブニだと走行時の振動とかで、最悪サイレンサーにダメージが行ってしまうので、交換したほうがいいかと思います。ただ強化タイプのゴムって、おっそろしく硬いです。取り付けにはパワーが必要です。
4個の吊りゴムで、まずマフラーを固定します。作業をする際は、右後方をジャッキアップしましょう。もしくはスロープを使って車両全体を持ち上げて、下に潜りやすくすると非常に作業がしやすくなると思います。
こんな感じで、車体からでている棒に突き刺して、まず固定します。
取り付け開始(フランジを固定する)
マフラーをフランジに固定、ネジ止めします。
固定する際は、合わせ面から排気ガスがもれないように、液体ガスケットを塗ります。
今回はホルツのファイアガムという液体ガスケットを使いました。ホームセンターやカー用品店で販売されている、一般的に定評がある液体ガスケットです。今回やったような、マフラーなどの高温溶接面が壊れている場合の補修、サイレンサーの破れ補修などに使用します。
ファイアガムを、このように合わせ中間パイプ側のフランジ面全体に塗ります。
剥がれたり、不必要な部分に付着してしまわないように、サイレンサーのボルトを慎重に中間パイプの穴に差し込みます。
差し込んだら、反対側からスプリングワッシャー⇒ナットの順番に差し込みます。
ソケットレンチとラチェットを使って、締め込んでいきます。この時、下のナットを1/4回転ほどさせたら、上のナットを1/4回転させるというように、上下均等に力をかけて行って下さい。かなりの力で締め込みます。1/8回転回すのもしんどくなってきたら、一旦STOPしていいかと思います。強く締め込めば全てOK!というものでもないので、その辺は慎重に。
すると、フランジの合わせ面あたりに隙間ができます。金属製リングの「メタルシール」がサイレンサー側フランジの真ん中にあって、そこがシールされるため、構造上こういう感じに隙間ができたように見えるのかも知れません。
本来、メタルシールが機能するためには、中間パイプ側の面もある程度面が平滑(つるつる)でなければなりません。ですが今回はGM-8300を塗って指でなんとな~くならしたレベルなので、シール機能はさほど期待できません。
そこで、念のためフランジの側面全体にファイアガムを塗りこみます。指に大量のファイヤガムを塗りつけて、これでもかと隙間に埋め込みんで行きました。極力隙間・空気溜まりが発生しないようにして、排気漏れを回避しました。
ただ、このままでは劣化してガスケットが吹き飛んでしまう可能性が大きいです。フランジ外周を耐熱性・そして強度のあるテープで覆うことを検討しました。
完成形がこれ。探せばいいものがあるものですね。
ニトムズの耐熱アルミ・ガラスクロステープ。
250度に耐える、耐熱強度の高いシリコン系接着剤を使用しています。耐熱も去る事ながら、基本的な材料強度が高いガラス繊維が編み込まれていて、手でカットすることが不可能なほどの強度を持っています(ハサミを使えばキレます)。
ホームセンターの車コーナーを探しまくっていて、全然よさそうな物が見つからなかったので凹んでいたのですが、ダメ元で向かった配管・ダクトコーナーで発見しました。おそらく煙突やボイラーとかの修復に使うものだと思います。
これでグルグル巻きにしました。3重巻きくらいにしたと思います。
そして1時間放置。
1時間ほど乾燥させた後、エンジンを掛け、20分ほどアイドリングさせて完全乾燥させます。
修理結果
音が小さくなりました!
ものすごいジェントルな音になりました。今までの爆音・スポーツ音が嘘のよう。
やってよかった!
原理的にはやれるだろう、と思っていたものの、不安な部分も少なからずあったのですが、無事修理出来ました。本当に良かった。
これで仮ナンバーを取得して、車検を受ける準備が整いました。
かかったお金
この作業をお店でやってもらったら、多分マフラー代金含めて5万円くらいでしょうか。
マフラー代金が中古で1万円(新品だと4万円以上)、取り外しと交換で1万円、それに補修で3万円。
ディーラーとかだと、補修はせずに穴が開いた中間パイプ自体も交換になると思うので、おそらく金額は跳ね上がるかと思います。今回、中古マフラーにパテ、ブラシ、ラスペネなど色んな物を購入して全部で2万円くらいかかりました。でも道具類で1万円以上で、消耗品ばかりではなく継続使用出来るものも多いです。
なによりも、「こんなに楽しい経験ができた」というのが本当に良かった。
思い出にもなるし、ラシーンを愛する気持ちが跳ね上がりました。
やって良かったです。
後日談:
↓ この後車検を取得して、1ヶ月ほど走行したあとの様子。
アルミテープの光沢はなくなり、GM-8300も若干くすんだ色に変色してきましたが、強度的には全く問題有りません。黒光りしているナットも、全体的にグリスを塗布しているためか、全然サビが発生する様子も有りません。この辺りをマメに処理すのはとても大事なようです。
ずーっとこれを恒久対応にできる、とは考えていませんが、しばらくこれで様子を見ます。これ以上の補修となったら、もう整備工場へレッツゴーですね(笑)
以上です。
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