一般的なガソリンエンジン/ディーゼルエンジンの車両には、燃料フィルターがついています。
燃料タンクのポンプ(フューエルポンプ)にもフィルターは有るのですが、エンジンルームの中にも汚れやゴミを濾過するためのフィルターが付いています。このフィルターは10万km程度で交換が推奨されています。ここが詰まると、エンジンの始動不良や走っている時にうまくスピードが乗らないなどの不具合が出ます。
製造されて20年経過しておそらく一回も交換されているわけでもなく、今回エンジンの始動性がいまいちだということもあったので、交換をしてみることにしました。
比較的簡単に交換できます。これ。
購入したフィルター
純正部品番号は 16400-72L00 です。
これに該当する商品を、ユニオン産業という会社が純正代替品として販売されていました。
このメーカーは日本車のメーカーに純正部品を供給されていて、プライベートブランド的な形で消耗品を一般ユーザー向けに販売されています。いわゆる純正部品相当品ってやつです。中身は同じ。
ブルーバードとかスカイラインとか、当時の日産車にほとんど使われていたんですねこれ。
交換作業のまえに
まず作業を開始する前に、燃料タンクのキャップを開けておいてください。
燃料圧力を抜くためです。圧力がかかりっぱなしだと、フィルターを外したときにガソリンが吹き出てしまいます。
蓋を開けたら、ゴミが入らないようにするため、きっちり閉めずにポンと差し込んでおきましょう。
取り外し作業
蓋を開けた状態で、エンジンルームを開きます。
燃料フィルターは、エンジンルームのココ。エアクリーナーのインテークの根元付近にあります。
このエンジンは1500ccのGA15エンジンです。1.8Lや2Lのモデルは場所が違うと思います
この部品です。
下側がインで、上がアウトになります。上のプラスネジで止まっているバンドを緩めてホースを外し、下もホースを外せばフィルターが外れます。
プラスドライバー1本でいけます。かんたんです。
アドバイスとしては、厚手のゴム手袋を準備してください。
エンジンルーム内は尖った部品が結構ありますし、力を入れてホースを外す際などには結構汚れます。力入りにくいです。
ホームセンターやドラッグストアに、300円くらいで売っている手袋は本当に役に立ちます。静電気防止にもなります。
上のホースを外します。
フィルタークランプで固定されているので、引っ張るとずれて写真のように宙ぶらりんになります。
この後、下側のホースバンドをドライバーで緩めて外します。少しひねってあげればドライバーが入りやすいです。
外しました。
右が中古。左が新品です。黒いキャップがついています。
取り外した中古品は、中にガソリンが入っていますので、振ったりしたらガソリンが出てきます。注意しましょう。
今回自分が取り外したやつは特にドロドロした物が出てきたり、振ったときにサラサラ・カラカラとかいう音がするわけでもなく、そんなに変な劣化はしていなさそうでした。
フィルターの廃棄方法
古いフィルターは自動車部品で、なおかつガソリンが入っていた部品なので、一般的なゴミとして捨てるのは難しい品物です。
まずは安全な換気が良いところで1~2週間程度放置して、中のガソリンを完全に抜いてしまいましょう。
その後、付き合いのある自動車整備工場にオイル交換のときに廃棄をお願いしたり、整備場があるガソリンスタンドや用品店に持ち込みましょう。自分は工場にお願いしました。
自分でゴミ処分場などに持っていくと、近所にある産業廃棄物処理業者を紹介され、多分少し手数料取られるはずです。
取り付け
新品フィルターには上下に黒いキャップが付いています。硬質プラスチックのキャップです。
引っ張ると簡単に外れます。
フィルターの交換タイミングを記載できるシールが同梱されていたので、せっかくだから貼りました。
あとは今までの手順と逆で組み付けていきます。
- 下側のイン側ジョイントにホースを挿し、ホースバンドで固定。
- 車体側のフィルタークランプに燃料フィルターを差し込む。
- アウト側のジョイントにホースを挿し、ホースバンドで固定。
- ホースに緩みがないか、しっかり確認する。
もしフィルターのジョイントに燃料ホースが刺さりにくい、という場合は、シリコーンスプレーを金属ジョイント側にさっと一吹きすると良いかと思います。ゴムにも悪影響は与えません。
始動確認
交換が完了したら、下記の手順で始動確認を行います。
- 燃料タンクのキャップを締める
- キーをON状態にして燃料ポンプを作動。エンジンは掛けない(後席の方から、ジーーーーという音がするはずです)
- その状態でフィルター付近を目視し、ガソリンが漏れていないことを確認。
- 1分位おいて、エンジンを始動
- 再度フィルター付近を目視し、ガソリンが漏れていないことを確認。
これでガス漏れがなく、エンジンが安定して動いていれば交換完了です。
自分も無事交換できました。
まとめ
工程自体は単純とはいえ、ガソリンを使う部分の作業なので周りに火気や火花が発生しないよう十分に注意してください。
特に冬場は静電気などが怖いので、ダウンジャケットなど帯電しやすいものを着ている場合は、常にボディーの外板部を繰り返しタッチしながら作業すると良いと思います。
なめてかかると本当に大怪我につながるので、危ないものを扱っているんだという気持ちは、決して忘れないようにしてください。
以上です。
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