ラシーンの左後方から異音が発生する、という問題に購入時から悩まされてきました。
まっすぐ走っている時は問題なく、低速で左右にハンドルを切ると「ゴゴゴ」「ゴリゴリゴリ」という大きな異音がします。
非常に精神を不安にさせる音で、若干ラシーンに乗るのが嫌になる程です。
この音を根本的に解決すべく、車両をリフトアップして問題を洗い出し、対策をすることにしました。
●リフトアップ前までに分かっていたこと:
以前、仲良くなったメカニックさんに、ラシーンをジャッキアップして見てもらいました(←記事リンク)。その際出た診断は、「リアメンバーを支えている圧入ブッシュの破断」というものでした。
本来ゴムでフローティング(宙吊り)されている箇所が、ゴムが千切れてしまって、金属の下端面に底付きして接触。左右に荷重がかかった際に、すれて異音を出していたようです。
まぁ音はするものの、通常走っている分には影響は少ないだろう、と言う場所です。
とは言え毎回車庫入れや右左折の時に音がなり、先述のようにあまりにも心証が悪い音だったため、乗るのが若干嫌になってきていました。詳細な現状確認と対策をするため、左右のリアタイヤを外して、ラシーンをリフトで持ち上げます。
●確認結果
こちらがOKな状態。ラシーンの右側のリアメンバーです。PC表示だと左側(スマホだと1枚目)が前側のブッシュ。右側(二枚目)がリア側のブッシュです。かなり汚れていますが、ゴムはまだ生きています。特に右側のブッシュを見ると、持ち上げてもクリアランスが適正な範囲に収まっており、なおかつ下端面の押さえにメンバーが接触していないことがわかります。
こちらが異音がする左側です。1枚めの画像を見ると顕著ですが、ゴムがバッチリ破断してしまっています。そしてもれなくメンバーが底付きです。メカニックさんの指が十分入るくらいに、ガバガバの隙間ができてしまっていました。
以外だったのが、後ろのメンバーブッシュも千切れてしまっていたこと。画像では凄くわかりにくいですが、規定のクリアランスからはかなり広がってしまっていました。ゴリゴリ音は、左側全体から発生してしまっていたようです。
●対策
メカニックさんと相談して出た対策は、
「ゴムブッシュのメンバー上下の部分に、ゴム板を挟み込む」
というものでした。リアメンバーが上下に動かないようにすればいいので、間にゴム板を挟んで弾力的に固定すれば良いという結論です。
①ゴムの準備
このようなゴム材が、ホームセンターで1枚200円前後で販売されていましたので調達。
出来ることならば、オイルなどに対しての耐薬品性が高く、熱などの劣化要因に対しても耐候性が高い、アクリル系のゴムかフッ素系(FKM材)のゴムがほしいなと思っていました。ですが、そんな専門的なゴムは近所のホームセンターには置いてありませんでした(ジョイフル本田なら、調べ方によっては出てくるかも)。本意ではありませんが、入手可能だった天然ゴムの板を使います。
サイズは高さが10~12mm程度。サイズは70mm程度の円形と正方形のもの。
そのゴムを、図のように真ん中をくりぬいてカットします。
ナットを通すシャフトにゴムを横からスライドインさせるため、上側に挟み込む方にはスリットを入れました。スリットを入れないほうがゴム強度は上がるのですが、リアメンバーを前外しするとなると、入念な準備をした後の1日仕事になってしまいます。作業性を取るため、一工夫を入れた感じです。
②サポート台座の取り外し
上図の”55475”番に該当する、サポート台座を取り外します。これを外すにはその下のボルトをはずさなければならないのですが、これが尋常じゃない高トルクで締め込まれています。車軸の安定を司る部分なので、簡単に緩まれても困るのですが、DIYレベルのツールではとてもとても外れません。
幸いメカニックさんがエアインパクトレンチを持参して頂いていたので、簡単に取り外しが出来ました。この手の重整備には、工具が物を言います。
強力なエアー駆動の一撃でばきっと外れました。さすがです。
③ゴムの挿入
台座をゆるめた後、このようにゴムを挟み込みます。今回上側の隙間に四角いゴムを、下側の隙間に丸いゴムを差し込みました。
規定の位置にゴムをセットして、台座をインパクトレンチでしっかり閉めこんだ様子。完璧にゴムが挟み込まれました。全く動きません。ゴムがしっかりメンバーを支え、リジッド状態で上下に動かなくなっていました。
下から見た様子。円形のゴムですが、一部ロッドにゴムが鑑賞するため、端の部分を少しカットしています。(下側なので本来入れる必要がなかった)スリットの部分が、少し広がっているのが気になりますが、しっかり挟まって固定しているようです。
リア側も同様に固定しました。ゴムがしっかり挟まっています。ゴムを引っ張っても全く動かず、上下にメンバーを揺すってもほぼリジッド状態で固定されていました。
●結果
ジャッキからおろして、ラシーンを動かしました。
いつも車庫入れのような細かな左右の切り返しをすると、ゴリゴリという非常に嫌な音が響いていたんですが、ゴムを挟んだ後は全く音がしなくなりました。 異音の原因が根治できました。本当に嬉しかったです。
デフが壊れていたらどうしようとか、ドライブシャフトがぶっ壊れていたらかなりの出費だ…、なんてことを色々考えていただけに、非常に安価で、なおかつ自分で治せたということにとても喜びを感じました。協力していただいた、メカニックさんとタイヤ屋さんに感謝です。
●まとめ
修理後一月ほど走りましたが、今のところ全く問題なく、快適に走ることができています。
異音がしないというだけで、疲労感が違う気がします。乗っていて本当に気持ちがいいです。
色々あったのですが、大きいところのネガ出し・膿出しは完了しました。走る曲がる止まるの機能的な部分は、まぁまともになったかなと感じています。ここからは外装関係の手直しや、内装部分に手を入れたりなど、趣味的な要素が極めて強い部分を、少しづつ手を入れていきたいと思います。
以上です。
ラシーン リヤ 異音の検索でたどり着きました。
私のラシーンも同様の症状が出てるので、こちらの記事を参考に暇を見て修理してみようかと思います。
はじめまして。MINORUと申します。
似たような症状が出ているのですね。
このブーツの破れでしたら、ジャッキアップして、台座を緩めることができればかなり簡単に直せます。
強力なインパクトドライバーが必須アイテムと思いますが、是非チャレンジしてみてください。
よろしくお願いいたします。
はしめまて、突然のコンタクト失礼いたします。ラシーン メンバーブッシュにて
こちらにたどり着きました。私の乗っているラシーンも同じ症状が出ており
参考にさせてもらっています。その後の調子等いかがですか?
また、ゴムをつける前とつけた後の乗り心地等ご回答頂けましたら幸いです。
宜しくお願いいたします。
⇒相良 匡史さま
お世話になります。ラシーンライフ管理人のMINORUです。
コメントありがとうございます。
ゴムを挟む前と後では、乗り心地が全くと言っていいほど変わりました。
ゴリゴリという音が消えて、非常に快適です。
段差の乗り上げのときも衝撃が軽くなった気がします。
取り付けて2年以上経過しましたが、特に問題はありません。
快適な状態をキープしています。
参考になれば幸いです。よろしくお願いします。
ご回答ありがとうございます。私も早速試したいと思います。
こからも参考にさせて頂きます。
新しい試み等ありましたら追加して頂けましたら嬉しいです。
同じラシーンのオーナーといたしまして情報の交換
できましたら幸いです。宜しくお願いいたします。
こちらこそよろしくお願いいたします。
なかなか更新できていないので、
きっかけを見つけて一気に更新したいと思います。
ネタは有るには有るんですw
よろしくお願いいたします。
ネタ欲しいです!w