ラシーンのサーモスタット交換

 

 

「なんか水温が上がらない」

10月の終わり位からなんとなくそう思っていたんですが、少し時間かけて待っていたら、だいたい水温計の半分位まで到達したので放置していたんです。

 

上の写真のような感じですね。

コレ十分暖気した後です。

 

 

で、今日15分位ちょい乗り。

それまでの感覚なら、暖気に十分すぎるくらいの距離を走ったにも関わらず、水温計は真ん中に至らず。

4時半位を指したまま。

 

家に着いてからイグニッションをオフして、3分位放置して再度イグニッションONすると、ちょっとだけ水温が上がっている。

あー、コレは冷却水が回ってはいけない水温でも循環してるね。

多分サーモスタット交換ですわ。

 

 

サーモスタットとは

ローテンプサーモスタット エンジンの熱対策に

エンジン冷却水(LLC)の流れをバルブの開閉により自動制御するバルブ装置です。

冷却水が低温(エンジンが冷えている)状態ではラジエーターへの水路を閉じ冷却水温が上昇するまで暖気を促進します。その後温度上昇するとラジエーターへの水路を開き冷却水を循環させて水温冷却を促進させます。

こうして冷却水温度、エンジン温度を適温に保ちます。

 

関連画像

今回の事象は、多分サーモが壊れて水路が開きっぱなし

常に冷却水が循環して、暖まりにくい状態になっているものと推定しました。いわゆるオーバークールっていう状態ですね。

懸念されるのは、ずーっとエンジンが暖気に適した状態で運転しようとする事による不具合。燃料もたくさん吹くし、回転も高めになるし、ATの変則も引っ張り気味になるので、燃費が悪くなります。あとエンジンが適切な温度になりづらいので、パフォーマンスも発揮しづらくなり、ダメージも懸念されますね。

まぁ閉じっぱなしになってオーバーヒートするよりは全然マシですが。。。

 

 

サーモスタットの設置場所

ラシーンのサーモスタットは、どこに設置されているかを確認してみました。

参考にしたのは、チャチャイモトクロージングさんのBLOG. 自分の背面タイヤのカバーを作ってくれたお店です。

そちらを見てみますと・・・。

 

エンジンルームの

 

 

ここの。

 

 

これ。

 

黒いシワシワのコルゲートチューブの下に、黄色っぽいボルトが見えますよね?

これがアルミ製の鋳物マニホールドを固定しています。こちらの中にサーモが入っているようです。

グレーの冷却水ホースとつながって、エンジンを循環しているようです。

 

うん。ダメだ。深すぎる。

 

手が届かない事はないですが、上に黄色いフタのマスターシリンダーが邪魔をして、非常に困難な作業が予想されます。

中に冷却水が入っていて漏れるかもしれないし、そしたら継ぎ足し用の冷却水(一応有毒物質)も必要。アルミのマニホールドの根本に液体ガスケットがたっぷり塗ってあることをみるに、ガスケットも準備しなければならない。

 

・・・コレはやってもらおう。お願いしようっと。

即座にそう思ったわけでございます。

 

 

件の整備工場に電話

前回12ヶ月点検をお願いした整備工場に電話しました。

年末立て込んでいるみたいでが、なんとか年内には対応してもらえそうです。

 

 

2017/12/25に作業終了

無事作業が終了しました。

原因はサーモスタットで間違いなかったのですが、整備工場にてしっかりトラブルシュートまでしてくださいました。

一連の流れを書いておきます。

 

お店のトラブルシュート

  1. 入庫後、20分程度アイドリング。コレで完全暖気状態に。
  2. そこから軽く走行。その時点で水温計が急激にドロップしたらサーモの開固着で間違いないのですが、思ったほど水温下がらず。なので他の原因も検討。
  3. サーモを取り外し、固着やロッドの錆がないことも確認。
  4. お湯を作って温度計で測温しながら、サーモの作動を確認。
  5. すると、75℃以上で開き始めるサーモが、60℃で開いていることを確認。

原因:サーモの温度特性異常

日本財団図書館より引用https://nippon.zaidan.info/seikabutsu/2002/00200/contents/050.htm

 

サーモは内部に個体ワックスが入っていて、低温では固体、高音になると液体になります。

液体になると体積膨張が発生する為、内部のゴムスリーブを圧縮して弁が開く構造です。このワックスが、長年の仕様で劣化してより低い温度で液化してしまう状態に変質していたようです。

なので、温度が微妙に上がりきらない、徐々に下がっていくという、変な状態になっていたんですね。

 

丁寧な作業

今回も作業の様子は写真に撮影してくれていました。

コレも結構な手間なはずです。

 

工場の方も、

「このタイプは奥まっていて非常に取り出しにくく、作業に気も使うんです。」

「紙ガスケットではなく液体パッキン。装着後に硬化させる時間が必要だったりするので、工数がかかってしまいます」

とおっしゃっていました。DIYではなくおまかせしたのは英断でした。

 

それでも支払ったのは、部品代と作業工賃含めて1万円でお釣りが来る金額です。安いですわ。

 

こんなに丁寧にパッキンを塗っていただき、あの入り組んだ構造の隙間を縫って、パッキンを接触させないように取り付けるわけでしょ?

しかもマニホールドも外した段階では汚れていたり、以前のガスケットが付着していたりするから、それも掃除する。そして写真撮影して印刷していただく。そして軽く洗車もしていただいたようなんですよね。

 

そういった一個一個の手間が見えてくるので、この工賃は安いよなぁと感じてしまいました。

 

 

整備後の様子

15分ほど走りましたが、あっという間に水温が上がり、ビタッと水温計の真ん中でホールドしました。

これこれ。

暖房もしっかり効くし、何より精神安定上非常によろしいです。年内に懸案が一つ消えてとても良かったです。

また来年も何かあったら、このお店にはお願いしたいと思います。

 

以上です。

 

 

お世話になった工場の場所はこちら:

山本自動車整備工場:

HP: http://yamamoto.car.coocan.jp/

電話番号:028-675-5677

 

 

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