足回りをシリコンスプレーでリフレッシュしよう

 

 

 

前回書いた記事で、スタッドレスタイヤへの交換を実施しました。

その際、別のメンテナンスも同時進行でやっていました。

 

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ワコーズのシリコンスプレーを使った、ゴムブッシュ類の潤滑です。

 

 

シリコンスプレーの力

足回りにはたくさんの稼働するジョイントが有り、ジョイントやゴムブッシュなどを多用しています。

長期間使用していると、組み立て時のグリスが切れてきたり、ゴムがボロボロになってきます。

そのリフレッシュ+延命+潤滑を兼ねて、シリコンスプレーで潤滑を行いました。

 

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スプレーに入っている液体状のシリコーンは、サラサラしていて非常に浸透力が高く、隙間にどんどん入っていって隙間を潤滑します。

多数の工業製品に使われ、ギシギシ、ガタガタという軋みを除去してくれる、非常に便利な物質です。

フスマやサッシの動きが悪い時などにも、スプレーしてあげると見違えるように動きが良くなります。

 

ゴムを侵さない

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それから、シリコンがゴムに対しての攻撃性が非常に少ない事も、注目すべきポイントの一つです。

市販されている潤滑剤の多くは、石油系の溶剤を使っています。シリコンスプレーでも、裏面の成分表を見るとバッチリ溶剤を使っていたりします。

溶剤をゴムのシール・パッキンに使うと、端的に言えばボロボロになってしまいます。

「ゴムを侵す」という言い方をします。

 

油が漏れるのを留めたり、グリスが流出するのを防いでいるパッキンがボロボロになると、良かれと思ってやった行為がダメージを与えることになるんです。

また、シリコン自体人体への影響も小さいと言われていて、作業する際も安心です。

 

【注意】ただし、電気部品に関しては接触不良を起こすことがあるので、積極的には吹かないようにして下さい。

 

 

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その点ワコーズのシリコンスプレーは、無溶剤を謳っています。

安価なスプレーの2倍以上の価格がするだけあって、自信のシリコン100%。

 

スプレーした感じも、他社の溶剤入りのものと比較して、しっとりしたような印象を受けます。

さらっと吹き付けました、という印象があり、使っていてとても好きな商品です。

今回、これを使って足回りのメンテナンスをしました。

 

 

 ●下準備

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写真は左側のリアタイヤを外したところです。

いろんなアーム・関節・ゴムが多用されています。これらはほとんどサスペンションの構成部品で、タイヤのショックを吸収するような動きをします。

 

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ここにエアダスターを使ってホコリ落とし。

エアーコンプレッサーを使って、圧縮空気をガンで吹き付けて汚れを吹き飛ばす、というやり方があったので、簡易的な代わりになるかな?と思ってやってみました。

 

ただ実際やってみて、正直あまり意味なかったかもなぁという感じもしました。思ったより汚れ・ホコリが落ちない(汗 エアーの出力が絶対的に足りないんです。

 

DIYでできる一番いい掃除方法は、中性洗剤とブラシを使って洗車する事。 絶対に汚れが落ちます。

ただ今回は、水洗い後に乾燥するまで待つ時間がなかったので、こんなかんじでお茶を濁しました。

 

●シリコン塗布

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その後、シリコンを吹き付けます。

 

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 ジョイントというジョイントに

 

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ゴムブッシュというゴムブッシュに、

 

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これでもかというくらい、使い切るぞと言わんばかりに

 

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徹底して吹き付けていきました。

ほんとに、出し惜しみしない感じで吹いていきました。

普段おいそれと出来るメンテナンスではないので、多少高かろうがラシーンをいたわる気持ちを優先させて、バンバンスプレーを噴射します。

大きなスプリングが付いているショックアブソーバーがありますが、その座面等にしっかりスプレーすると効果が高いです。

 

あ、ブレーキローター、ブレーキキャリパーには絶対に噴射してはダメです。

滑って滑ってマジでブレーキが効かなくなります。

一度付いたシリコンを落とすのはそれなりに大変なので、決して噴射しないようにしましょう。

 

 

●塗布後の様子

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 黒く塗装したようになっていますが、これがシリコンを塗布した後です。

特徴的な、グロッシーな艶が出てすごく綺麗になるので、心理的な満足度も高い整備になります。

別に悪いことじゃないんですが、バイク屋さんとかで、在庫車両の艶出しでエンジンやゴム・外装にシリコンを塗布しているお店があります。

「あ、シリコン塗ってあるな」とわかったら、中古車選びの階段を一段上がったバロメーターといえるでしょう。

地肌の艶か、お化粧されているか、そのへんがわかってくると色々面白いです。

 

●前輪側も実施

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フロントタイヤも外して、前輪側も掃除&スプレーを実施します。

 

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フロントタイヤ側は、リアよりも若干シンプルです(個人的にはちょっと意外でした)。

ハンドルを切るためのアッカーマン機構が付いているので、その辺りを重点的にスプレーしていきます。

 

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ショックの根本、ドライブシャフトブーツ、ショックを吸収する機構、ゴムなど、ブレーキ関係を避けながら徹底的にスプレーします。

どんどん黒くしていきましょう。

 

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ジャッキアップしている状態では難しいですが、車をリフトアップしている状態だと、ハンドルを左右に切ってスプレーすると効果的です。

吹き付けにくい部分があったり、ハンドルを動かすことでそれまで見えていなかったブッシュなどが見えたりして、塗布もれが少なくなります。

それと、どこがどのように動いているか見えるので、かなり勉強になります。

 

●塗布後の感想

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塗布後に走ったら、なんとなくですが走行フィールがマイルドに変化したような気がしました。

塗布後100kmくらい走ると、それがより顕著に感じました。

サスペンションがふわっとスムーズに動いてくれているような気がして、「あぁメンテ前は割りとガタピシ言いながら走ってたんだな」という様な、良くなって気付いた「粗」が見えた気がしました。

 

もともとラシーンの足回り自体がストロークが長く、よく動いて段差の利上げ時のショックをいなしてくれるんですが、その分余計に消耗するのも確かなこと。

年2回のタイヤ交換の時期などこういうメンテナンスをしているだけでも、かなりラシーンの寿命は伸びるのかな~と感じる次第です。

 
 

 

参考記事

外装のゴムをシリコンスプレーでリフレッシュしよう

 
 

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