ラシーンと現行車を比較してみる

2013年式のスイフトを同時に保有し、会社でいろんな社用車にのり、プライベートでもレンタカーを使う機会が比較的多い自分。

そんな自分が、ラシーンと現行車を比較してみました。いいところ・悪いところを、両論併記のスタイルで書いていきたいと思います。

もしラシーンを買うのに悩んでいる人、ラシーンの欠点に思い悩んでいる人がいらっしゃったらぜひ読んでください。

 

またコメントでの質問・ご意見歓迎です。

どんどん良い比較記事にしていければと思います。

 

因みに僕が乗っているのは、後期型の1500ccのグレードです。

1800ccや2リッターのフォルザには乗ったことが無いので、その点はあしからず。(もし機会があれば、乗らせてほしいです)

 

 

 

乗り心地

1990年代の低価格車両にしては、かなり良い方だと思います。

最低地上高が高く、サスペンションもやわらかめ。タイヤも14インチでクッション性がよいので、それもかなり乗り心地に貢献しているのでしょう。ごつごつした印象は全くありません。

また、エンジンの出力に対して明らかにボディ剛性が勝っているという、90年代日産の車体設計の特徴を色濃くうけています。重たい車両重量とも相まって、運転時のふらつきやヨレはあまり感じません。

今の車と比較しても、乗り心地や安定感と言う面では、しっかり整備したラシーンは特に問題なく走れると思います。

 

 

ハンドリング

クイックとは言えないものの、割と素直なハンドリングを示します。特異な挙動は見られません。

ただ重いです。

 

純正ハンドルは大きく、現行の超軽々な電動パワーステアリングとは一線を画す、プリミティブな油圧式のパワステ。操舵にはかなり重量感が伴います。

もっともうちの嫁の言葉を借りれば、

  • 「ぐいっと力を込めて車を曲げるのが楽しい」
  • 「今の車(例:スイフト)は軽すぎて全然感覚がつかめない」

なんてことをいう人もいますので、慣れてしまえばあまり関係ないのかもしれません。

実際運転していて、ハンドル操作で疲れるなんてこともありませんし、僕も重めの操舵感は好きです。

 

 

室内空間

これは車によって千差万別で何とも言えないところですが、現行の標準的なコンパクトカークラスと同等だと思っていただければ問題ないです。

フィットやノートのような「広大なスペース」を売りにしたマシンは、ちょっと記憶から消してください。スイフト・デミオ・マーチのような車を想定してもらえればOKです。この辺の車とは、十分比較対象になるでしょう。

 

特徴的なのは、決して広くないスペースを上手に使って、開放感を演出している部分だと思います。

垂直に切り立った窓や、立ち上がったフロントウインドウなどが織りなすラシーンの開放感は、乗っていてなかなか楽しい。僕のラシーンには、残念ながらサンルーフは付いていないのですが、サンルーフ付き車両の方は口をそろえて楽しいとおっしゃられます。

 

  • 大人2人が移動するには十分すぎる広さ。
  • 子供が1人増えて、チャイルドシートを付けてもまぁOK。
  • 大人4人で常に移動する状況だとちょっと狭いか

こんなふうに考えていただければと感じると思います。

でも20年くらい昔ってこういう車ばっかりだったので、狭いながらもみんな乗って走っていたんですよね。

みんなとの距離感が近いというのも、割と楽しいものです。

 

シート

ラシーンの純正シートは可もなく不可もなく。

運転席、助手席、リアシートと、それぞれ100㎞程度の連続運転をしましたが、大して苦痛には感じませんでした。柔らかめですがコシがあり、個人的には悪くないシートです。

 

「スイフト シート」の画像検索結果

http://car-moby.jp/35186

ただここ数年シートの研究開発はどんどん進んでいまして、国産車のエントリークラスでも、かなりいい純正シートが装着されています。

特にスイフトやデミオのシートなんかは、低グレード車両でも秀逸な座り心地。疲れません。

 

そういったレベルを期待すると、ラシーンのシートは見劣りするかもしれません。まぁ時代の流れで仕方ないですね。

現在ではほぼ使われなくなったパターンのファブリックなんかは、ノスタルジックな気持ちにさせてくれることうけあいです。

 

ラシーンシートカバー

シートの表皮やパターンが気に入らない場合は、専門店さんでも多数シートカバーが販売されています。ぜひ参考にしてみてください。

 

 

静粛性

しずかでは・・・ないです。

非力なエンジンで重たい車両を加速させるため、必然的に回転数が上がります。その時はうるさいですね。

高速道路ではエンジンが頑張るため音が大きいです。

あと防音に関しても現代のレベルからすると、ハードルがゆるゆる。しばらくラシーンを乗った後に現行車を運転すると、エンジンがかかっているかわからなくなる時がたまにあります。めちゃ静かなんです。

 

一番厳しいのが、100㎞/h以上で発生する、風切り音のような症状。

これ僕のラシーンだけかもしれませんが、「ビュ!ビュビュビュ!」という、ちょっと嫌な音がします。フロントウインドウの上の方から聞こえます。

 

これ何とかしたいなぁと思っているんですよ。最初しなかったような気がしてですね。カクカクしたラシーンの形状由来と言えばそれまでなんですが、何とかならんもんか。

折を見てからの専門店行かなぁと思っています。

 

 

燃費

ラシーンの燃費はよくないです。決してよくは無いです。

走る街によってかなり変わってきますが・・・ リッター10km行けばすごい。街乗りで平均8kmってとこですね。

 

ちなみに自分のラシーンの燃費はこちらの記事にまとめています

ラシーンの実燃費についての記録

 

現行のフィットなんかだと、田舎道ならラフに走ってもリッター18km程度が「実燃費」で出るので、燃費効率は雲泥の差。
スイフトとかでも14~15km/Lは普通に出ます。

自動車開発=燃費改善といって過言ではない、2005~2015年の10年間がありまして、その前後で車の燃費は全く異なった次元になっています。

ラシーンに乗るのであれば、燃費はちょっと目をつぶる必要があるとおもいます。

 

燃費に対する考え方を変えてみる

ただ、1か月の走行距離が短い場合、考え方によっては全然目をつぶれるレベルにもなるんですよ。

例えば、月の走行距離が300km程度の場合。ほんとに平日は1日5㎞未満の街乗りだけやって、土日に20~30㎞程度のお出かけをするという走行モードですね。
以外とこういう人多いんじゃないかな。

 

ガソリンの価格が1リットル120円として、表を作ってみました。

車両 走行距離 実燃費 月のガソリン消費量 ガソリン代
ラシーン 300km/月 8km/l 37.5L 4500円
現行車両 300km/月 18km/l 16.7L 2004円

 

走行距離が少ないと、月2500円くらいしか違わないんです。

もうちょっとガソリン代が安くなると、差額はもっと小さくなります。

お母さんのお買いもの車、週末のお出かけ車という使い方をするのであれば、燃費はお財布に大差を与えないという見方もできるんです。

 

 

所有欲

2017年の時点でラシーンを買う人・乗っている人って、ラシーンが好きな人で間違いない。

だから、所有欲は間違いなく満たせるはず(笑)

 

ラシーンが好きな人は、現行車と比較して、欠点と感じる部分も「美点」にとらえられるくらいの、視野の広さ、視座の高さを持っているはずです。「○○が好き!」という強烈な気持ちを持った経験は、人生を間違いなく豊かにしてくれると信じています。

僕はラシーンライフを、そういった人たちの憩いの場にしたい、そんな風に思っています。

 

 

まとめ

長々と、ラシーンと現行の車の比較記事を書きました。

ルックスは好きな人にとっては最高な車。欠点が全くないわけでは無いですが、それもかわいげに変えてしまうくらいの魅力が、この車にはあります。

 

日産の開発者の方々、生産に携わられた高田工業さんの、

「こういう車を作りたい!」

という気持ちがたっぷり詰まった、玉手箱のような車です。

 

(ラシーンの開発に関するデータをまとめた本はこちら。オーナー必携の一冊です。)

これから乗ってみたいと思われる方は、ぜひ飛び込んでみてください。

そして今乗っている人は、これからも末永くラシーンに乗れるよう、メンテナンスしながら付き合っていただければと思います。

 

 

以上です。

 

 

6 件のコメント

  • こんばんは。
    欠点ではありませんが、ボンネットの先端が濡れていると気流で跳ね上がってフロントガラスが濡れます。
    100キロ以上だと結構回さなくてはならないので殆ど出したことは無いので分かりませんが、窓上からの風切り音もそんな空気の乱れではないでしょうか、、、

    二人乗りだと思うと十分すぎる積載性と性能だと思います。ただし、重たいので、私の住んでいる地域では加速で煽られます、、、
    サニー・パルサーのプラットフォームに違うボディを載せているので、思いがけないことで工賃が高くなりますねf(^_^;

    スポーツ指向でもないのにマニュアルが選べるところも楽しいです。ダブルクラッチではないと入らないようなこともあるので、練習にもなります、、、

    スタイルを含めて、無駄なものが無いところが一番の魅力だと思っています。

    多少の汚れも様になる。エンジンも基本的には丈夫。

    雪路での評判が良いのにまだ試せていないのが残念。冷暖房が意外にも良く効く(夏場でも寒くなるくらい、、、)。

    というのが私の感想です。

    • >ラシーンカフェさん
      ありがとうございます。
      ご意見いただきありがとうございます。

      空気の乱れですか~。まぁ空力全然考えていない車ですからね。考えなくても良かった時代というべきか(苦笑

      二人乗りだったら十分ですよね。
      ツーシーターワゴンというか、貨物のような使い方ができるひとは最高の車だと思います。
      雪道はとても楽しいですよ。ABSが常に作動しまくらせながらも、グイグイ走ります。
      暖房効くのはホントありがたいです。冷房は強度「3.5」がほしいですね。3だとちょっと弱く、4だと強すぎる時があるのでw

  • こんにちは!久しぶりにコメントします!
    オイル漏れやアンテナの不調、ドリンクホルダーの設置問題など困り事もありましたが対策しながら乗り始めてちょうど1年。
    どんどん愛着が湧いてきますね♡
    日々の通勤もロングドライブも楽しくて仕方ないです。
    ラシーンに似合うBGMは何かな?と考えたり
    景色のいいところでリヤハッチに座ってコーヒーを飲みたくなったり
    駐車場に停めて買い物から戻ると隣にもラシーンが停まってたり
    趣味の写真ではすっかり私の専属モデルだったり…
    登り坂ではいつも煽られてしまいますが無理せず先を譲り安全運転しようという気持ちになります。
    友達とコストコへ行った時も後部座席を倒すと大きな荷物でも余裕で載せることが出来てカワイイのに頼れると実感します。
    ぜひラシーンみたいな車を現行車でも開発していただきたいと願わずにはいられません!
    これからもこちらのブログで勉強させていただきながら大事にずっと乗り続けたいです♡
    ブログの更新、気長にのんびり楽しみに待ってます♪

    • >春さん
      お久しぶりです。
      ラシーンとの生活を楽しまれているようで何よりです。

      ラシーンに似合うBGMはいいテーマですね。記事にしてみたいと思います。

      >景色のいいところでリヤハッチに座ってコーヒーを飲みたくなったり
      これまだやってないんですよ(笑) これから春になってとても気持ちが良いので、ちょっとお散歩で走りに行った時に、ぜひやってみたいと思います。

      ラシーンみたいな車、、、
      今だとハスラーみたいな感じになっちゃうんでしょうか。あれも悪くはないですが、もうちょっと「道具感」がほしいなぁ。MINI CLUBMANはちょっとした高級コンパクトだし。。あとはカングーとかですかね~。

      更新はコツコツやっていきます。気長に待っていただければ幸いです~。よろしくお願いいたします。

  • はじめまして。私は近所で見かけたラシーンに一目惚れ、昨年暮れからラシーンに乗っています。仕事の昼休みにリアハッチを開けて後部座席を倒して昼寝をするのが最高に気持ち良くてマットとカーテンを作りました。これでこのGWぶらり車中泊の旅に出ようと考え中です(*^^*)遠出をすると燃費がグッと伸びるし、さすが普通車は運転も楽。助手席側のフタを開けると食事のトレーみたいになってて嬉しくなりました。ラシーンの記事とても参考、勉強になります。新参者ですがどうぞよろしくおねがいします(*^^*)

    • ⇒ニャシーンさん
      コメントいただきありがとうございます。
      リアハッチを明けての昼寝は最高に気持ちよさそうですね。
      GWの旅も羨ましいです♪

      記事をいろいろ読んでいただいているようでありがとうございます。
      これからもよろしくお願いいたします!

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