比較的簡単にできる予防整備の一環として、プラグコードを交換しました。
プラグコードは数万ボルトの高電圧が、繰り返し、断続的に印加される部品です。長い年月を経ると劣化していく部品の一つといわれています。
今回は新しく購入して、交換を試みました。
今回買ったプラグコードはラシーンの専用品でした。長さがピッタリ。
Amazonや楽天で販売されています。
※1500ccモデルのGE15DRエンジンと、1800cc、2000ccのフォルザに使われるSR18,SR20エンジンとは、プラグコードの型式が違うので注意してください。
こちらが1500cc用、1800cc,2000cc用です。
新しいプラグコードの画像
青いプラグコードです。
スピードウェルさん、チャチャイモトクロージングさんに代表される、ラシーン専門店さんでは、納車整備の定番項目として実施されているようです。
納車された車両の多くには、青いプラグコードが光ります。
個人的には、こういう青とか赤とか、カラーアルマイト製品などに代表される、
「チューンしました感」
が出るアフターパーツは、ラシーンにはあまり取り付けたく無いなぁという気持ちいました。純正至上主義ではないけれど、過剰な「装飾」になる物は廃したいという想いがあります。
しかし純正品の黒は、調べたら1万円超。方や青は5000円でおつりが来るレベル。半値以下というコストに惹かれ、やむなくこっちを買いました。
作業開始
交換自体は、手順に沿えば非常に簡単です。
まずエンジンフードを空けます。
プラグコードはエンジンルームの真ん中。
エンジンフードはしっかりステーで固定しましょう。
既存のケーブルの取り外し
エンジンの右端の「デストリビューター(適切に火花を発生させる部品)」側の端子を引き抜きます。
がっちり刺さっていますが、多少左右にこじってあげれば、比較的簡単に外れます。
もし外れないときは、シリコンスプレーを少しだけ吹いてゴムの潤滑を良くしてあげましょう。
注意点としては、外す時は1本1本外します。横着して一気にはずさないこと。
新品コードの差し込み
差し込み口は、大きなギボシのような端子になっています。
差し込む際は、まっすぐしっかり差し込みましょう。特にグリスアップなどは不用です。
気をつけるのは、デストリビューターの端子取り付けを間違えないことです。
間違えたらエンジンが上手く回らず、最悪破損に繋がります。
ですので、1番のコードを外したら、1番の新しいコードを取り付ける、というように1本1本交換していきましょう。
プラグコード自体にナンバリングがされていて、なおかつ長さも適正長に調整されているので、間違いづらいです。
誤ったプラグホールに挿入しようとすると、届かなかったり余ったりします。
新しいケーブルの取り回し
ケーブルは、樹脂製のホックというか、台座のようなもので固定されています。
この樹脂製の経年劣化で台座が硬くなって、取り外しにくい場合があります。最悪壊れてしまいます。
ここにシリコンスプレーをひと拭きすれば、驚くほどするする滑るようになり、作業効率が非常に良くなります。
これでスルスルです。
取り付けも非常にやりやすくなるので、この作業はやったほうがいいと思います。
キャップの差し込み
4本全て交換しました。かかった時間は15分位です。特に難しい作業も有りませんでした。
最後におもいっきりキャップを押します。意外としっかり刺さっていない事が多いです。
↓参考記事
古いプラグコードはここでさよならです。15年間もお疲れ様でした。
各地方自治体のゴミ処理の方法に従って、適切に処分しましょう。
インプレッション
プラグ交換のときと同じく、交換しても見違えるような変化はありませんでした。
気持ちふけ上がりが改善したような気もしますが、プラシーボの域を出ないかと思います。
明確に●●が改善した!という体感ができるのは、
人にもよりますが対策前と比較しておおよそ10%くらいの改善幅が必要だそうです。
100馬力のエンジンだと+10馬力、1000kgの車だと‐10kg などなど
ただ今回の交換により、アイドリング不調やふけ上がりの悪化という故障事象を、遠ざける事はできたかなと考えています。
こういう事を一つ一つ積上げて、ラシーンの整備値を上げていきたいです。
以上です。
巻末のおまけ:TIPS
一般的に自動車(バス・トラック除く)に使われている部品のメーカー保証は、
部品にもよりますが、おおよそ10年~12年程度。もしくは15~20万キロ。
それ以上の年数・走行距離で壊れていない・機能を保っているものに関しては、
たまたま壊れていないゾーンに突入しています。
90年代の乗用車に関しては、際立って目新しい新機構が使われている訳ではなく、
80年代からの技術を進化させたものが殆ど。電子デバイスで何でもかんでも動かす現代の車とは違い、成熟された機械部品をまだ使っていた時代です。
機械物のいいところは、徐々に性能が低下していき、最後には壊れて動かなくなるという「予兆」がある程度みえるところ。そんなに気を使わなくてもOK。一発機能損失で怖いのが、電子デバイス系統です。銅線やハンダ、回路が断線・短絡・熱暴走したら即死です。
電子部品自体、高価だったり素人のには交換しづらいものも多いので、「転ばぬ先の杖」的な考えのもと、コストと難易度からみて、DIY交換できるものは交換しておいたほうがいいと思います。
またまた参考にさせていただきました!ラシーン専門店ではプラグコード交換は基本整備のようですし、我が愛車にもしたかった。かゆい所に手が届いた親切かつ丁寧な記事で、安心して作業できました。ありがとうございます!
>yenjoy様
お世話になります。
参考になったようで、ご報告ありがとうございました。
とても嬉しいです。
効果が際立つ整備項目ではないのですが、エンジンの延命につながる大切な整備だと思います。
これからもラシーンをかわいがって下さい。